知らない人々、直前。

9月に予備校に戻ったオレを待ってたのは、まず知らない人。
いきなり長髪のガラ悪がしゃがんでるし、(こいつはすぐ消えるな)
去年は高校生だった浪人生。(現役とはしゃべらんかったからなぁ)
知らない講師……まぁ、そうだ。予備校的に同じ生徒が何年も居ちゃなぁー。

まず、今まで通りに描いてみた。久しぶりで新鮮で、それなりに楽しめる。
新しい講師はそれなりに評価をしてくれるが、オレを知っている講師は散々。
まぁ、こいつが予備校を変えようと思わなかった訳だけど。
オレのダメなとこを見て来てる人が居た方が、パッと見だけで判断しないから。
特にこれからやろうとしてる事考えたら、なおさらだよね。
ようし、明日から観て描いていくかぁ。


そっからはアトリエで描いた。筆でしっかり描いたり、絵具の遊びを使っても
目の前の状況をなんとか再現しようとした。
そこそこ目も鍛えられていったけど、最後まで苦戦した物、それが「壁」。
ようは、壁が物であるって意識が持てなかったんだよねー、ギリギリまで。
物を描くってのは、その物のなかの光や影の状態や、表情の変化を描き分ける
って作業なんだけど、壁にもあるんだよね、それ。
ほんと、それ出来なくて、同じ表情でベタぬりしてたりしたなぁ。
気付いても、まだ微妙な表情が観れて無い時は無理矢理石垣にしちゃったり。
そんなこんなで、1月入るまでそんな作業。
ある程度、自分が納得出来る位観れるようになって、講師に言った。
「またマチエールを使っていくから。暫く黙って見ていて。」なんて。
グッチャグチャになるの、分かってから。形が見えるまで放っといて欲しかった。

いや〜、グッチャグチャでしたよ、その後2か月ちょっと。
今までは、自分的にいい感じだったら良かったけど、今度は違う。
目の前の空間にならなかったら、幾らでも手を入れた。
闇雲になればなるほど、無駄な絵具の層が積み重なって色が濁った。
かっこわるいのは承知だが、見かけでごまかす以前のオレに戻る気は無かった。
間に合うかどうかなんて分からんが、行くしかないもんなーこの道。

そんなこんなで油絵の形も決まらぬまま、四度目の芸大一次の日が来ちゃったり…
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画像は2006「mail」(ギャラリーエス・東京)に展示した
「しげ(棘)」
制作年2006
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by g-mawatari | 2001-01-01 00:03 | 美大受験
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